ソウル・オブ・アフリカ（以下SOA）シリーズは、作り手に力を与え、地域社会に収益を還元することが目的であることを意識しながら制作されています。アディスアベバを皮切りに、靴産業に社会的・環境的な持続可能性を取り入れることが、SOAプロジェクトのミッションです。

エチオピアの活気にあふれる首都アディスアベバは、SOA最新のAbabaスリッポンデザインのインスピレーションの源でもあり、2017年初頭にPittards社と共同で立ち上げた新しい生産ラインの本拠地でもあります。2017年は訓練を受けたばかりの8人の職人からスタートし、秋冬モデル生産に合わせてさらに22人がチームに加わりました。新しい靴シリーズの勢いに合わせ、さらに成長させる予定です。

2017年、SOAは世界有数の高品質レザーを製造する英国Pittards社と提携し、エチオピアの首都アディスアベバに靴の生産ラインを設置しました。新入社員たちは、靴のラスト（木型）形成から最後のステッチ仕上げまで、靴作りの技術を一から学び、多様な職業スキルを急速に身につけています。

SOA公益財団は、ランスロット・クラーク氏（Clarksシューズの元取締役社長で、現Vivobarefoot取締役社長ガラハドの父）が2003年に設立しました。クラーク氏はアフリカ大陸での靴製造によって雇用機会を生み出すことに情熱を持って取り組んでいました（訳者注：クラーク氏は2018年に逝去）。この財団は、世界中の販売収益を集めて、地元のインスピレーションにあふれたプロジェクトに還元しています。

SOAは工場からほど近いアディスアベバに拠点を置く非営利団体「ブレイブハーツ・エチオピア（BHE）」と長年共に活動してきました。「ブレイブハーツ・エチオピア」は、生活に困窮する若者への支援と教育、そして女性の雇用支援の２つを軸にしながら、地元コミュニティをサポートしています。

ブレイブハーツのチームは、乳幼児期から思春期までの子どもたちが、幸せで意欲あふれる大人になるために必要なケアや指導を受けられるようにサポートしています。また、親を亡くした子どもたちの保護者を育成・支援し、すべての子どもが教育を受けられるようにしています。 BHEのサポートを受けている若者の中には、近い将来、新しい生産ラインでトレーニングを始めたいと希望する子や、大学や他の職業の見習いに着手している子もいます。

ブレイブハーツ・エチオピアでは、家族を養う必要がある母親や、保護者である女性たちに、より信頼できる仕事に就けるよう支援しています。マイクロファイナンスプロジェクト（小口融資）の成功により、女性たちは安定した収入を得るための小さなビジネスを始めることができ、この取り組みは大きな成功を収めています。BHEは資金提供に加え、ビジネスや財務管理に関するガイダンスを提供することで、多くの女性が長期的な自立とパワーを得られるよう支援してきました。

いま履いている靴が誰によって作られたのか、そして持続可能なファッションが、いかに一人ひとりに良い影響を与えられるのかということを、みなさんに紹介できることを誇りに思っています。Ababaシューズを購入することは、このプロジェクトを支援し、今後の継続的な成長と繁栄に貢献することなのです。