

ベアフットランニングのすすめ
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ベアフットランニングのすすめ
そんな方のために、このページでは、よくある疑問に専門家が一つずつ丁寧に答えていきます。
ベアフットランニングの利点を理解し、実際に始めてみたものの、痛みや怪我につまずいてしまう——そんな方にとっても、走り方や向き合い方を見直すきっかけになるはずです。
メリットや注意点、始め方のコツまで、実践的な視点で解説していきます。
1978年生まれ。中学から陸上を始め、高校、大学まで怪我が多かった経験から、トレーナー、鍼灸マッサージ師、ランニングコーチとして活動中。走ることを通して、生涯を楽しみ続けるための体力づくりをサポートしている。
本国UKからベアフットのノウハウを学び、VIVOHEALTH JAPAN ヘッドコーチに就任。裸足のサイエンス普及活動を通して自身の足で立つこと、歩くこと、動くことの大切さをワークショップで実践しながら伝える活動を行う。
ベアフットランニングには、心にも身体にも良い影響があると言われています。 実際のところ、どこから始めればいいのでしょうか?
クッション性のあるシューズでずっと走ってきた人が、ベアフットに移行するにはどうしたらいいのか?
導入初期に多くの人が感じる壁・注意点についても丁寧に掘り下げていきます。
基礎を押さえたら、いよいよ実践ステップへ! 日々のランニングにどう導入すればいい?順序や頻度の目安は? 痛みが出たときは?原因とその解消法を解説。
ベアフットランニングを無理なく楽しむためのノウハウをたっぷりお届けします!
ベアフットランニングとは、「自分の体の機能を最大限に活かして走ること」です。シューズのサポートに頼らず、足の裏から伝わる感覚や地面とのつながりを意識しながら走ることで、人間本来の自然な動きを取り戻そうとするアプローチです。
一般的なランニングでは、速く走ることや距離を伸ばすことが目的になることが多く、シューズの反発やサポート機能がその手助けをしてくれます。一方、ベアフットランニングでは「道具に頼らずに、自分の体でどう動くか」が大切にされていて、足の裏から伝わる情報が走りの質を教えてくれます。走るという動作を通じて、自分の体と向き合い、本来の動きを思い出すような感覚を得られることでしょう。
まず、足の裏から得られる情報量が桁違いに増えることが挙げられます。シューズ越しでは感じられなかった微細な凹凸や接地の感覚をダイレクトに受け取れるため、自分の体がどのように動いているか、どこに負荷がかかっているかをより深く理解できるようになります。まるで“身体の感度”が上がるような体験です。
また、ベアフットランニングを続けることで、足本来の柔軟性や筋力が自然と高まっていきます。普段はシューズに守られていた足が「自分の力で支える」ことを学び、徐々に強くしなやかな足へと変化していきます。これにより、姿勢や全身の使い方にも良い影響が広がるケースが多く見られます。
さらに、自分の体のマッピング、つまり「自分がどのように動いているかを自分で理解する力」が高まる点も特徴です。実際、治療やリハビリの現場でも、この“マッピング能力”が怪我の予防や改善に大きく関わるとされています。
ランニングフォームが整ってくると、怪我の予防や既存の痛みの改善にもつながっていきます。特に膝や足首、アキレス腱に関する不調が、フォームの変化によって驚くほど改善することもあります。単なるトレーニングではなく、“セルフリハビリ”のような意味も持つのがベアフットランニングの魅力です。
そして、何より走ることが「もっと楽しくなる」という声が多く聞かれます。力まず自然に走れるようになり、「気持ちよく走っていたら、いつの間にかペースが上がっていた」なんてこともよくあります。
最後に、痛みに対するマインドセットが変わるという点も見逃せません。これまでネガティブに感じていた痛みを、「身体からのサイン」として受け取れるようになると、ランニング自体の意味も大きく変わってきます。
もちろん、メリットばかりではなく注意すべき点もあります。特に導入初期には、ふくらはぎやアキレス腱など、これまであまり使われていなかった部位に負荷がかかりやすく、痛みや張りが出ることがあります。これはベアフットが「悪い動きに気づかせてくれる」サインとも言えますが、無理に続けると怪我に繋がることもあるため、慎重な導入が必要です。
また、最初のうちは「前より遅くなった」と感じることもあるかもしれません。シューズの反発力に頼らない分、自力で動かす感覚に体が慣れるまで時間がかかるからです。でも、それは決して後退ではなく、土台を作っている大切な期間。多くの経験者が、この時期を超えると自然とスピードが戻る、あるいはそれ以上に伸びたと話しています。
まずは“歩くこと”からスタートするのが理想的です。いきなり走り出すと、足や筋肉がびっくりして痛みが出やすくなってしまいます。裸足やベアフットシューズを履いた状態で、日常生活の中でゆっくりと歩きながら、足裏の感覚に意識を向けてみましょう。
次に大切なのが、“感覚に集中する”という姿勢です。足裏からどんな情報が入ってくるか、どこに重心があるか、どの部分で接地しているかなど、自分の体の声に耳を傾けるような気持ちで取り組むのがポイントです。
よくある誤解が、「裸足で走れば勝手にフォームが良くなる」というものですが、実際にはそう簡単ではありません。これまでのクセや無意識の動きを修正するには、丁寧な意識づけが不可欠です。
すでに習慣的に走っている人は、いきなりすべてをベアフットに切り替えるのではなく、週に1回、軽いジョギングから取り入れていくのが安全です。他の日は引き続き通常のシューズを使っても問題ありません。目的や身体の状態に応じて、無理なく取り入れることが成功のカギです。
そんなことはありません。目的に応じて、一般的なランニングシューズとベアフットシューズを併用するのはとても良いアプローチです。すべてをベアフットにする必要はなく、例えばスピード練習やレースでは従来のシューズを使い、身体の使い方を整える目的ではベアフットを取り入れる、というスタイルもおすすめです。
大切なのは「シューズに合わせる」のではなく、「自分の身体や目的に合わせてシューズを選ぶ」ことです。日常的に少しずつベアフットの刺激を取り入れるだけでも、十分に効果は感じられます。
ひとつの目安は、ふくらはぎやアキレス腱の疲労や張りが減ってきたかどうかです。ベアフットに慣れていない時期はどうしても負荷が集中しやすいですが、痛みが減ってきたと感じたら、それは動きが改善されてきた証拠です。
また、走っていて「すごくゆっくり走っているつもりなのに、気づいたらペースが上がっていた」という感覚も良いサインです。無理にスピードを出そうとしていないのに、自然と前に進むようになってきたら、体が効率的に動いている証拠と言えるでしょう。
痛みは悪者ではなく、「今の動きには無理があるよ」という身体からのメッセージです。走っている途中で痛みを感じたら、無理をせずその場で中断して歩くことが大切です。無理して続けてしまうと、回復に時間がかかる可能性があります。
走り終わった後や翌日に違和感が出る場合も、それはフォームを見直すサインです。もし数日休んでも痛みが再発するようなら、一度立ち止まって自分の走り方を見直すタイミングかもしれません。
走った後のケアも、ベアフットランニングの効果を高める重要な要素です。まず、ストレッチは“痛気持ちいい”ではなく、“じんわり伸びている”と感じる程度の弱い刺激で、1分程度かけて丁寧に行いましょう。強く伸ばしすぎると逆効果になることもあるので注意が必要です。
また、冷やすよりも温めることを意識すると、血行が良くなり、筋肉の回復がスムーズになります。特に足首やふくらはぎを温めると効果的です。
さらに、トウギャザー(足の指を開くトレーニング)もおすすめです。足指の独立性を高め、アーチ構造を支える筋肉を刺激することで、バランスの良い足作りにつながります。