¥11000以上のお買い上げで全国送料無料
今回の課題は高さ7~8mほどの大岩。
筋力、持久力、テクニック、バランス、メンタルなど、クライミングの総合力が問われる課題だった。
核心部は上部のスラブ。スラブとは、表面に凹凸が少ない岩面のことで、手がかりが少ないため滑るリスクが高く、登攀するのが難しい上にかなり怖い。
クライミングは内外の環境因子の影響をすごく受ける。シューズに比べ、べアフットクライミング特有の環境因子というと、足裏の発汗によるヌメリだ。これによりリスクも難易度も高くなる。
進んでは戻り、レストして、また進むを繰り返す様子に、ヒリヒリする緊張感がその場に漂い、周りにいた皆んなが固唾を飲んだ。
使えるホールドを手だけでなく、足裏や指先を使って探したり、足裏のヌメリを取るためにチョークを塗りながら登攀する一宮氏を見ていて、ふと、自分がVivobarefootで山を登り出した頃を思い出す。それまではハイカットの登山靴やクッション性の高いシューズで歩いていた。硬いアウトソールやクッションに守られている分、足への注意力が低下し、足を置く位置や路面環境にそれほど注意を向けず、ガシガシと雑に歩いていた。Vivoを履くようになってそれが変わった。理由は、雑に歩くと痛いし疲れるからだ。痛みや疲労を回避するために、足を着く位置の形状や構造物の種類、路面環境など、視覚による確認と、足裏の固有感覚情報もキャッチしながら歩くようになった。こう足を置くと滑るなとか、段差が高い場合は着地で足裏が痛くなるので小刻みに降りようとか、路面の柔らかさや強度を足裏で確認したり、今日は左の小指が使えてないなーとか。考えながら歩くことで、だんだんと歩く行為自体が楽しくなった。目的を達成するための歩きから、歩くこと自体に楽しみや目的が生まれた。そうすると、歩くペースも落ちて心肺や筋関節の負担も減ったし、自然と顔と体が起きて、周りの景色を見ながら歩くようになった。スピードハイクでピークハントにしか興味のなかった登山から、道中も楽しむ登山に変わった。と、走馬灯のように思い返してると、達成感と安堵の雄叫びが静かな山の中に響いた。一宮氏が登りきった。
山でvivoを履くのが不安な方。僕のようにゆっくり考えながら歩くことで、山の新たな楽しみが見つかるもしれませんよ。
Reported by HIROKI HAMADA
さらに読む
今回は7月のボルダーハントで発見した岩を登りに行った。
10度を下回る気温で、湿度も低く岩のコンディションは良さそうだ。数トライを重ね、下部と上部のパートの動きは掴んだようだが、繋げることができない。
vivobarefoot japanのアンバサダーであるクライマーの一宮大介氏 @daisukeichimiya とboulder huntに行ってきた。
予定では、 親指サック(仮称)開発担当の有田と3人で行く予定だったが、彼が体調不良となり一宮氏と私の二人で行くことになった。 (親指サックとは @moonlightgear__equipment と一宮大介氏で共同開発している、足の親指だけをカバーするクライミングシューズ。)
予定していたポイントに着く前、ここいらで休憩しよーと向かった沢沿いに綺麗なスラブ形状の大岩が現れた。 "きれい!登ってみたい!"と一宮氏。